ゆるさない工場

これより、物置、目の当たり。

漫才5「ダンナ」

ボケ「慕われたい」

ツッコミ「人望がないやつのセリフやわ」

ボケ「海賊の親分になって子分に慕われたい」

ツッコミ「ピンポイントに、ピンポイントやな」

ボケ「海賊の親分やるから、子分やってくれへん」

ツッコミ「ええけど、わからんでそんな細かいところまで子分の内情とか」

ボケ「ええよええよ、オレが親分やるから適当に旦那!!って言うてくれるだけで」

ツッコミ「軽い感じで言うてるけど全任せやん」

ボケ「せやで、これはつまりお前の能力を推し量るものであって試練でも」

ツッコミ「わかったわかったとりあえずやれや」

ボケ「ぐわはっはっワイングビー!肉ガブリ!金塊キラキラキラキラ!いやー今日も金銀、食料、土地、戸籍まで全部奪ってやったよ!なぁ!」

ツッコミ「ダンナ!!」

ボケ「こうやって、奪ったものを見ながら飲むワインはたまらねえな!なぁ!」

ツッコミ「ダンナ!」

ボケ「ん?お前らもなにか欲しいのか?」

ツッコミ「ダンナ!」

ボケ「お前らみたいな下っ端にやるもんなんてねえんだよ!塩水でも飲んでろ!」

ツッコミ「だんなぁ〜」

ボケ「はっはっはっ!嘘だよ!好きなもん好きなだけ飲みな!!」

ツッコミ「ダンナァ!!」

ボケ「ぐっ、」

ツッコミ「だ、だんな?」

ボケ「く、苦しい、もしかして、このワイン、毒が入っているのでは」

ツッコミ「だ、だ、だんな?」

ボケ「嘘だよ!がっはっはっ!」

ツッコミ「ダンナァ!」

ボケ「ボン、ヒュルルルルドカーン」

ツッコミ「ナンダ!?」

ボケ「チッ、生き残りがいやがったか、おい、お前ら、戦だ!」

ツッコミ「ダンナァ!」

ボケ「キンキン、ザシュザシュ、ゲシゲシ、ふぅ、まったく手応えのないやつらだ」

ツッコミ「ダンナァ!」

ボケ「まぁ、オレが強すぎるってのもあるかもな」

ツッコミ「ダンナァ!」

ボケ「おい、オレの空手は?」

ツッコミ「だ、ダンナナダン!」

ボケ「そう、オレの空手は七段。そして、なんとオレは頭もいい」

ツッコミ「ダンナァ!」

ボケ「おい、オレの出身校は?」

ツッコミ「ナダァ!!」

ボケ「そう、オレは灘高校出身」

ツッコミ「ダンナァ!」

ボケ「なに、生き残りがいるだって?牢屋にでも入れておけじわじわと弱らせてやる」

ツッコミ「ダンダンナァ!」

ボケ「それにしても、お前ら、さっきの戦いはなんだ?オレしか戦ってねえじゃねえか」

ツッコミ「だんなぁ」

ボケ「てめえらに飲ませる酒なんてねえよ!これでも食ってろ!!」

ツッコミ「、、、ナンだ!!」

ボケ「不甲斐ねえ奴らだ!まったく、俺ひとりでいいくらいだぜぇ」

ツッコミ「だんなぁ」

ボケ「ん、そんなに部下をいじめるほど、お前は偉いのかって一体誰がそんな、、大親分!?」

ツッコミ「、、、ダンナのダンナ!?」

ボケ「はい、はい、すみません、はい、気をつけます気をつけます」

ツッコミ「だんなぁ」

ボケ「えぇ、えぇ、ほんとすみません、それでは、ええ、また、はい」

ツッコミ「だんなぁ」

ボケ「チャキン、ザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュ」

ツッコミ「だんな?だんな?だ、だんな?」

ボケ「よし、これで今日からオレが大親分だ!お前ら海の果てまで行くぞ!!!」

ツッコミ「ダンナァ!!!!」

ボケ(真顔に戻る)

ボケ「満足したわ」

ツッコミ「まず、オレを褒めろ!!!!」

ふたり「ありがとうございました」

 

※この漫才はフィクションです。